第34回 世界の帆船模型展 6/7

 番号    船 名  製作者  番号    船 名  製作者
No.52   ヨット・マリー 木村 弘志 No.57   ラ・クローン 富山 亜男
No.53   フリードリッヒ・ウィルヘルム 岩波 昇 No.58   全装帆船ソブラオン 福田 正彦
No.54   ロータールーベ 戸田インゲボルグ No.59   センチュリオン号中国に達す 神蔵 義光
No.55   ラ・グロアール 荒木 東生 No.60   出港準備 神蔵 義光
No.56   ユニコーン 長谷川 傅 No.61   絵画・4点 宮島 俊夫

  No.52  ヨット・マリー (YACHT MARY)  

 

    製作者:木村 弘志    船 籍:イギリス    建 造:1646年    縮 尺:1/54

    キット:マモリ 

 

 1660年にオランダからイギリス王チャールズⅡ世に贈られたロイヤルヨットの原型。海が浅くキールが深く出来ないので安定板(リーボード)を操作して船体の安定を図る構造になっていた。

 

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  No.53  フリードリッヒ・ウィルヘルム

          (FRIEDRICH WILHELM)  

 

    製作者:岩波 昇    船 籍:ブランデンブルグ    建 造:1661年    縮 尺:1/50

    キット:ユーロモデル改造

 

 1661年に建造された、ブランデンブルグ王国のフリゲート艦。

 この模型の船体は、桂材を用いていわゆるadmiralty-style model(アドミラルティー・スタイルモデル)に仕上げ一昨年の第32回展覧会に出品した。その後、武装とフルリギングを施して完成させた。

 このフリゲート艦が活躍していた時代は、私の大好きな作曲家の一人であるJ.S.バッハが生まれた頃である。「ブランデンブルグ協奏曲」を聴きながら、この模型を時々眺めています。

 

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  No.54  ロータールーベ (ROTER LOWE)  

 

    製作者:戸田 インゲボルグ    船 籍:オランダ    建 造:1597年    縮 尺:1/55

    キット:マモリ

 

 ブランデンブルグの偉大な統治者フレデリック・ウイリアムのためにオランダで建造されたこの小型ガレオン船は16世紀末の典型的な船体構造をしている。彼は興隆一途をたどりつつある国家のために艦隊を創設しようと、このような船を次々と発注した。船尾に炊事場があり居住性は良くない。船尾飾りの上にはリューベックの紋章旗を掲げていた。 

 その時代としては非常に進歩した艤装であった。この船は参戦や調査船にもならず、ごく平穏な生涯を終えたらしい。私はこの時代の歴史、政治、発明に興味があり、その好きな時代のこの船をえらびました。

 

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  No.55  ラ・グロアール (LA GLOIRE)  

 

    製作者:荒木 東生    船 籍:フランス    建 造:1778年    縮 尺:1/90

    キット:マモリ

 

 18世紀末、フランス海軍所属のフリゲート帆走軍艦。砲甲板に12ポンド砲4門、およびカロネード砲4門を装備していた。ラ・グロアールはフランスの造船技術者GUIGNACEによって設計され、1778年にセント・マーロで進水した。 

 一隻目の製作です。キットの添付図面によりキール・フレーム・砲甲板・主甲板を新規に製作しました。実技講習会の講師の方々にアドバイスを頂き、多少のグレードアップを図り完成にいたりました。

 

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  No.56  ユニコーン (UNICORN)

 

    製作者:長谷川 傳    船 籍:イギリス    建 造:18世紀    縮 尺:1/75

    キット:コーレル

 

 18世紀後期の英国のフリゲート艦で9ポンド砲を32門を備え、船団の護衛などに多用された高速の軍艦です。戦績などの目った記録はありませんが、スウェーデン王室科学研究員であったF.H.チャップマンの設計によるもので、当時としては流体力学の視点から見ても大変優れた船でした。 

 本格的な帆船作りは初めてでもあり、艤装にあまり凝らずに、かつ帆船らしい船としてこの艦船を選びました。工作は一つ一つ未知の世界であり、先輩の皆様のご指導をいただきながらどうにか完成することができました。

 

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  No.57  ラ・クローン (LA COURONNE)  

 

    製作者:富山 亜男    船 籍:フランス    建 造:1636年    縮 尺:1/100

    キット:コーレル

 

 1636年に進水したフランスの72門搭載戦列艦。イギリスの100門搭載艦で「黄金の悪魔」と恐れられた「ソブリン・ オブ・ザ・シーズ」に対抗し、ブルボン王朝の威信を賭け、当時優秀とされたオランダの造船技術の流れを汲む設計で建造された性能の良いガレオン船であった。 

 スターンギャラリー部に特徴がありキットに多少手を加えて造っているが、工作技術が伴わずなかなか出来上がらない。

 

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  No.58   全装帆船ソブラオン

 

    製作者:福田 正彦     船 籍:―     建 造:―     縮 尺:―

    キット:自 作(ペン画) 

 

 本船は2131トンの木鉄混成船で、これまで作られた混成船では最大のものである。絵は背後から強い光を受けて走る図柄でThe Story of Sailという本に掲載されたColin Martinの絵が原画である。光と波をどう表現するかに大変苦心した。

 

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  No.59   センチュリオン号中国に達す 

 

    製作者:神蔵 義光    船 籍:イギリス     建 造:18世紀中頃    縮 尺:―

    キット:自 作(油彩画)

 

 スペインの植民地や艦船を襲撃、莫大な財宝を奪取しつつ艱難辛苦の末、遂に世界周航を成し遂げた英国海軍アンソン提督のセンチュリオン号が、1743年補給修理のため中国へ寄港した時の様子を想定。背景設定は広東への途上、珠江沿いの中国趣味に基づく私的空想上の一小港。 

 画中の建物、小船や人物については18世紀半ば清朝乾隆皇帝治世の時代風俗を出来るだけ調べて描いてはいるものの、なお時代錯誤があるかも知れずご指摘を期待。

 

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  No.60   出港準備 

 

    製作者:神蔵 義光    船 籍:フランス    建 造年:18世紀中頃    縮 尺:ー

    キット:自 作(油彩画)

 

 新造フリゲート艦は今や出港準備作業の最中。アンカーの搭載、各ヤードへ帆やリギングの取付けや、水、糧食、備品、武器弾薬並びに食料としての家畜の積込みに忙しい。 

 当時のフランス海軍御用絵師ニコラ・オザンヌによる単色素描を油彩画にしたもの。通常は作業員と騒音に溢れ、無粋な造船所構内の情景も、彼の筆になると優雅にしてのどかな18世紀の海の風俗画になっている。

 

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  No.61    絵 画・4点 

 

    製作者:宮島 俊夫     船 籍:―     建 造:―     縮 尺:― 

    キット:自 作(イラスト)

 

 BSテレビで船旅の放送がある。いろいろ魅力的な客船が出てくるので気にいった場面を写真に撮りパソコンに入力してスケッチを楽しみはじめた。オランダの運河クルーズのサクセス号。鷲の船首像をつけたシークラウドはキューバクルーズ。バーヤ号はベトナムの世界遺産ハロン湾のクルーズ。20世紀初頭の皇帝が利用したものを再現したもの。 

 スーダン号は帆船ではないが1885年に近代的な観光旅行を始めたトーマス・クックが、当時のエジプト国王に贈った物を2000年に客船として建造したものである。

 

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