第40回 世界の帆船模型展 4/9

 番号    船 名  製作者  番号    船 名  製作者
No.31   カティ・サーク 西岡 勇 No.36   コンバルジョン 首藤 克彦
No.32   ヴィクトリー 栗田治 三郎 No.37   ペガサス 伊藤 正喜
No.33   ヴィクトリー 小池 誠彦 No.38   フライ 碇 哲二
No.34   ヴィクトリー・カットモデル 勝又 晴夫 No.39   エンデヴァー 近森 仁
No.35   ヴィクトリー・カットモデル 大脇 茂 No.40   グラナド 平石 浩二

  No.31  カティ・サーク (CUTTY SARK) 

 

    製作者:西岡 勇    船 籍:イギリス    建 造:1869年    縮 尺:1/80

    キット:ウッディジョー

 

 昨年の展覧会では、未完成で出品したが今年の展覧会ではヤード・セール・ロープ共に完成した状態で出品可能となりました。なにより多数の滑車及びロープ類の多さには苦労しました。満帆の風を受けて航走するカティ・サークのセール形状など、自分の考え通りに出来なかったのは残念です。型が大きくなるのでスタンスルセールは張らずにヤード収納状態で出品します。 

 1870年代アジアから紅茶を少しでも早くロンドンに運ぶ為、他社の船との激しい競争を繰りひろげたと聞きますが、特に1872年サーモピレーとの激しい争いはいまでも語り継がれています。

 

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  No.32  ヴィクトリー (VICTORY) 

 

    製作者:栗田 治三郎    船 籍:イギリス    建 造:1765年    縮 尺:1/96

    キット:自 作

 

 ロープに模した糸の始端と終端の処理の見た目の美しさの表現採点ゼロ、こんな難しいものとは思わなかった。フットロープを渡すストラップの線をどうやって出すか、全く解からない。この道ベテラン諸氏の話が良く理解できた工程だった。半面不出来であってもヤードの一本々々が取り付けられて、船に厚みが加わっていく様は大変楽しいものだった。 

 あと3年で90才台に入る私だが、体の許す限り帆船を作り続けていきたいと思う。

 

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  No.33  ヴィクトリー (VICTORY) 

 

    製作者:小池 誠彦    船 籍:イギリス    建 造:1765年    縮 尺:1/60

    キット:自 作

 

 キットのパーツのほとんどは使い物にならず自作するはめに。船体がほぼ出来た段階で長年放置状態でした。この際一念発起し完成に向け再開したところです。Victory の資料はC. N. Longridge を基にしていますが、その後、Anatomy of the Ship シリーズのThe 100-Gun Ship Victory などを参考にしています。 

 人気の高い船ですが、3層の一級戦列艦なのでパーツの作成がとても多く大変ですが、やりがいがあるので最後までめげずに進めたいと思います。

 

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  No.34  ヴィクトリー・カットモデル

               (VICTORY) 

 

    製作者:勝又 晴夫    船 籍:イギリス    建 造:1765年    縮 尺:1/78

    キット:マンチュア

 

 ヴィクトリーは、イギリスのポーツマス港に現存する100門艦の最後の戦列艦です。帆船模型マニアの憧れです。同好会に入る前、無謀に挑戦して作りましたが、散々の出来ばえでした。再度製作したくなりましたが、製作後の置場の関係もあり内部構造が見えるカットモデルを作ってみました。 

 先に船底甲板を張ってから外板を張るため、下層甲板の大砲等のロープ張りは手が入らず出来ませんでした。その代わりに下層船室にランプをつけて明るく見えるようにしました。

 

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  No.35  ヴィクトリー・カットモデル

               (VICTORY) 

 

    製作者:大脇 茂    船 籍:イギリス    建 造:1765年    縮 尺:1/160

    キット:ウッディジョー 

 

 36回展では途中経過作品として、37回展では完成品として出品搬入苦労しました。1805年10月のトラファルガー開戦におけるネルソン提督の旗艦。今回は、カットモデルとして船体中央部付近をカットして製作中です。

 

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  No.36  コンバルジョン (COVULSION) 

 

    製作者:首藤 克彦     船 籍:イギリス    建 造:1804年    縮 尺:1/64

    キット:ジョティカ

 

 大口径の榴弾(ボム)を発射する臼砲を、2本マストの帆船(ケッチ)に搭載した、いわゆるボムケッチである。この艦は、1804年テムズ川南岸のRotherhitheで建造され海岸砲撃任務に就役した。約25cmの臼砲1門と18ポンドのカロネード砲4門を搭載していた。 

 この形の船は、17世紀にフランスで考案され、その後、各国で建造されるようになった。大口径の臼砲の発射に耐えるよう頑丈に作られていたため機動力が弱いとされていた。

 

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  No.37  ペガサス (PEGASUS) 

 

    製作者:伊藤 正喜    船 籍:イギリス    建 造:1776年    縮 尺:1/64

    キット:ヴィクトリーモデル

 

 1776年英国シアネス造船所で建造された6等級スワン型スループ。ほぼ同時期に同船型で25隻が建造されており、今回出品されているフライ、キングフィッシャー等は姉妹船にあたる。これまで至る所でキットに改造を加えながら製作してきたので、当初の想定以上に時間がかかってしまったが、諸先輩のご指導を受け、何とか船体だけは完成にこぎ着けた。 

 この次にはマスト、ヤードの作成、リギング作業に入るが、いずれも本格的なものは未経験で今から難航が予想される。未完成での出品が2年続いてしまったので、来年こそは完成品をご披露したいものです。

 

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  No.38  フライ (FLY) 

 

    製作者:碇 哲二    船 籍:イギリス    建 造:1776年    縮 尺:1/64

    キット:ヴィクトリーモデル

 

 FLYは、1776年から1780年にかけて25隻建造されたスワン型帆船のうち5番目に建造された。他国との戦争が続く見込みのため不要な出費を抑える目的で装飾、彫刻を最小限にするようにとの通達の出される前に建造されたため装飾に富んだ端正な船体ラインである。 

 今回、この船を選択した理由は、船体に溶け込んだようなきれいな装飾と美しい船体ラインです。さらに実技講習会の講師・受講者の方々からの指導、アドバイスを受けながらきれいな仕上げになるように努力した作品です。

 

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  No.39  エンデヴァー (ENDEAVOUR) 

 

    製作者:近森 仁    船 籍:イギリス    建 造:1768年    縮 尺:1/60

    キット:自 作

 

 キャプテン・クックが、1768年から3年間かけて、第一回の世界一周を行った時に使われた船です。積載量を多く出来る事をねらい、石炭運搬船を改造したものです。製作に当り頼りは図面だけですので、図面をよく読む事からはじめ、部位ごとに作り方を考え、それの試作を繰り返しながら進めているので、思いのほか時間が掛かっております。 

 見た目では、昨年の展示とあまり変わりがないようですが、ロアマストのロープ掛け(スタンディングリギング)まで、やっとたどり着きました。だんだん、年齢と共に衰える気力との戦いが過酷となってきております。いつ完成するか自分でも判らなくなりました。

 

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  No.40  グラナド (GRANADO) 

 

    製作者:平石 浩二    船 籍:イギリス    建 造:1742年    縮 尺:1/64

    キット:ジョティカ

 

 本船は、ボム・べッセルに分類される英国戦闘艦で、海から陸の要塞等を攻撃する船です。今年こそは、完成品を出品しようとしましたが、気持ちだけが空回りするばかりで、残念ながら、昨年に引き続き、製作途中での出品となります。電子辞書を片手に英文取説と格闘し、英文の微妙な表現は想像をめぐらしながら製作しています。 

 結構作り応えがあり、時間がかかります。前回よりは、少しは見栄えがするようになりましたので、ご勘弁のほどを!

 

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