番号 | 船 名 | 製作者 | 番号 | 船 名 | 製作者 | ||
No.11 | ウィリー・ベネット | 小林 正博 | No.17 | フリースランド | 濱中 聖之進 | ||
No.12 | ポリネシアの丸木舟 | 関口 正巳 | No.18 | リバティ | 馬場 裕 | ||
No.14 | ホエール・ボート | 小林 正博 | No.19 | ヨット・マリー | 田中 敏雄 | ||
No.15 | チャールズ・W・モーガン | 間宮 靖宏 | No.20 | アームド・ランチ | 近森 仁 | ||
No.16 | フライング・フィッシュ | 西明 秀哉 | No.21 | スター・クリッパー | 肥田 純 |
No.11 ウィリー・ベネット(WILLIE BENNETT)
製作者:小林 正博 船 籍:アメリカ 建 造:1899年 縮 尺:1/32
キット:モデルシップウェイ
アメリカ西海岸チェサピーク湾の底引き牡蠣漁船である。船体側面には流氷を避けるための鉄板が張られている。
No.12 ポリネシアの丸木舟
(Pirague con batanga de la Polinesia)
製作者:関口 正巳 船 籍:ポリネシア 建 造:現代 縮 尺:1/25
キット:アルト・アンブ・フスタ
丸木舟で太平洋を航海するには極めて高い安定性の得られるアウトリガーは欠かせない存在といえる。このカヌーを操った南太平洋の先祖の人々は航海計器を用いることなく、天体、風、波、うねり、鳥、雲、その他の自然現象をとらえ、自分の位置を知り、進むべき方向を知るという磁石を用いない航海術を身につけていたという。
アウトリガーの特色を生かして、現在ではカタマラン(双胴艇)タイプの航海カヌーも出現している。
No.14 ホエール・ボート (WHALE BOAT)
製作者:小林 正博 船 籍:アメリカ 建 造:19世紀 縮 尺:1/16
キット:モデルシップウェイ
19世紀中期のアメリカの代表的な捕鯨ボートで、小説「白鯨」の舞台となったマサチューセッツ州ニューベッドフォードで作られたタイプのボートである。19世紀中ごろは良質な灯油を得る捕鯨は米国の代表的な産業で日本近海にも600隻の米国捕鯨船が操業していた。その補給基地を求めて日本に開国を迫ったという説もある。
この種のホエール・ボートは45,000隻から60,000隻製作されたとのこと。外板は舷側部とガーボードはキャラベル張りでビルジ部(中間部)はクリンカー張りになっている。実物の外板は1/2インチ厚のスプルース材でフレームはウォルナット材と書かれている。
ボートが転覆した場合、オールクラッチなど海中に落下するものはすべて細い紐で本体に縛り付けている。またスプリットセールで帆走もできた。
No.15 チャールズ・W・ モーガン
(CHARLES W. MORGAN)
製作者:間宮 靖宏 船 籍:アメリカ 建 造:1841年 縮 尺:1/64
キット:モデルシップウェイ
本船は1841年米国マサチューセッツの造船所で建造された($52,000/351 トン)。オーナーは冒険家のC. W. Morgan。最初の航海(3年間)で$56,000相当の鯨油と鯨骨を持ち帰った。以後80年間最も多くの捕鯨成績を上げた船として知られている。
当初はシップ型艤装で3本マストすべてが横帆であったが、南北戦争直後にバーク型艤装に改装され帆走性能を向上させている。船体両側の吊り柱に鯨追跡用に設計された小型で細長いホエール・ボート6艘が吊るされており、また舷側の外側にプラットフォームが取り付けられている。これを降ろしてその上で乗組員が鯨から脂肪を切り出す作業をするための足場である。甲板の中央部には鯨油精製炉が配置されている。
1921年、鯨油価格の下落を機に捕鯨活動から退き、1941年から米国コネチカット州ミスティック・シーポート海洋博物館に、往年の姿をとどめるただ1隻だけの現存する木造帆船として記念保存展示されている。
No.16 フライング・フィッシュ (FLYING FISH)
製作者:西明 秀哉 船 籍:アメリカ 建 造:1860年 縮 尺:1/50
キット:コーレル
この船はシップビルダーとして有名なジャーミア・バーハム(Jeremiah Burham)がデザインし、米国マサチューセッツ州エセックスで1860年に建造され、20年以上にわたってマーケット・スクーナー・クラスとしての代表的な木造帆船であった。特色ある船体構造と十分な数の帆とでグロスター地区(英国南西部の都市)の船団で最速の船の一つで、有名なバンクスで獲れた魚を市場の港に運ぶ時間の短縮は帆のおかげで結果として莫大な利益をもたらすにいたった。
この船は定置網を張るためのドーリー(Doris)という小さな平底の小舟をたくさん積んでいた。スクーナーは最初、16~17世紀にオランダで生まれ、18世紀にかけて北米で発達した。最低2本のマストに縦帆を艤装したスクーナーは風上に向かって詰め開きで進むのに適しており、これによって帆船でも蒸気船に対抗できた。やがてこの船はレース用ヨットの原型になった。
No.17 フリースランド (FRIESLAND)
製作者:濱中 聖之進 船 籍:オランダ 建 造:1663年 縮 尺:1/75
キット:自 作
オランダ海軍の二層戦列艦。1660年代の帆船模型は、欧州の博物館に複数展示されている。
模型製作に当たっては、それら現存模型の画像や文献を参考にした。全てが不慣れで苦労したが、工程中最も難しかったのはリギングである。最終段階になると竹ヒゴの治具すら入らない程ロープが輻輳する。ブロック総数は400個を超えるが、リギングに比べ楽しく?作ることができた。彫刻類は主として厚紙とエポキシパテ。全体的にアンティークな「350年前の模型」をイメージしながら仕上げた。
No.18 リバティ (LIBERTY)
製作者:馬場 裕 船 籍:イギリス 建 造:1840年 縮 尺:1/82
キット:自 作
原図の縮尺は1/46です。ステイセイルまで付ける計画でしたが1/82では厳しく(本人の技術力)製作途中で断念しましたのでセイルリグの状態です。この時期に建造された6隻の同型船は両舷にもボートを積載し、配属先により種類が異なりました。フィギュアヘッドは柘植の木で彫りライオンが吠えているつもりです。
No.19 ヨット・マリー (YACHT MARY)
製作者:田中 敏雄 船 籍:イギリス 建 造:1646年 縮 尺:1/64
キット:マモリ
ヨットはイギリスで一大発展を遂げましたが、その原型とも言うべき船がオランダで建造されたこの「Mary 」です。オランダに亡命していたチャールズ・スチュアート王子がイギリスに帰り英国王になった時、アダムス市より贈呈されました。1675年岩礁にのりあげ沈没、1971年に残骸が引き上げられ復元されました。
この作品は一昨年に実施した実技講習会の実技教材として講義進行に合わせ製作しました。
No.20 アームド・ランチ (ARMED LAUNCH)
製作者:近森 仁 船 籍:イギリス 建 造:1803年 縮 尺:1/64
キット:パナルト
「帆走ランチ」に大砲を搭載したものです。基本は、戦艦に搭載する大型ボートですが、武装化する事により、単独で沿岸警備に用いられ、戦時には機動性をかわれ奇襲攻撃や、上陸作戦時の主力艦の前衛などとして使われました。砲撃に当たっては、帆を降ろしオールで近づき、舵手が方向を定めて、射手が大砲の角度をきめ射撃しました。
模型の縮尺が少ないので、砲撃に必要な小道具まで、製作して搭載しました。これを見ると、当時の射撃の大変さがうかがえます。一方、オールの取り付け方法については、資料が少なく自信がありません。
No.21 スター・クリッパー (STAR CLIPPER)
製作者:肥田 純 船 籍:ルクセンブルグ 建 造:1982年 縮 尺:1/125
キット:自 作
2009年11月に実船のアンダマン海クルーズに乗船した時の、タイ・プーケット島周辺を帆走中のジオラマ雰囲気を感じてもらえるような表現にした。