2023年5月 構造模型講習会(中級編)第4回    ダイジェスト

2023年5月27日(土) 13:00~16:45

かながわ県民センター3階 304会議室

構造模型講習会担当:大坂

 

 5月8日以降、「新型コロナウイルス感染症の感染分類」が季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げられてからの初めての講習会になりました。会議室の貸出手続きも感染前と同じ扱いになり日常は戻りつつありますが、講習会ではマスク及び手洗いの励行をもうしばらくの間お願いをしています。 出席状況は所用により3名の方が欠席で、13名の出席でした。

 今回は、“前回の船体内部構造”に引続き、“船体内部構造その2”についての講習内容です。なお『講習会の解説P.P資料』は、これまでと同様に、当日中に冨井講師から提供案内が配信されました。

 

【講習概要】 

◆船体内部構造その2:《デッキ周り(ビーム、カーリング、レッジ)と製作加工事例を解説》

1.デッキ周りの解説(前回説明を元に各デッキの構造について説明)

・英国戦艦を例にとり、(ビーム、カーリング、レッジ)の各寸法諸元の説明

・構造模型図面のデッキプランを設計にあっての以下の位置関係を留意して設定する。

   <グレーティングサイズを反映させた開口部寸法、ライディングビット、ポンプ、

   <マストステップ、バウスブリットステップ等

・デッキ周りに使用する角材は、寸法をあらかじめ設定し、反映させる。

   <事例:ビーム=4.0x3.5、カーリング=3.0x2.5、レッジ=1.5x1.5 単位㎜>

2.製作加工 事例紹介

・ビームの製作事例<フライス盤と簡易治具で基準出しノッチの加工その後、部材切り出し>

         <ノッチの化粧直しは板材と研磨カスを活用して補修>

・ビーム材の整形<フライス盤に砥石工具にサンドペーパを貼付けて加工>

・ビームの組立て<ゲージで位置だし、寸法出し後に組立:センターゲージ・ピッチゲージ>

・カーリングの製作<ノッチ加工は反対面と位置だし、ギロチンカッタ―で端面カット>

3.ロッジングニーとハンギングニー

・英国戦艦を例にとり、(ロッジングニーとハンギングニー)の各寸法諸元の説明

・ロッジングニーの型取り方法の解説

 

 今回も製作事例紹介が多くあり、講義中では、講習生の方からも積極的に事例の紹介をしていただきました。また、20分ほどの休憩時間中も、冨井講師は、質問の対応に追われていました。合わせて、飯沢講師からも設計中のロイヤル・キャロラインの紹介がありました。その図面には、初級編第六回講座で紹介された“ロイヤル・キャロラインの木工彫刻”の位置合わせ確認された図面でした。     以上、今回も話題豊富な講習会でした。

 

 ※次回は、 中級編講習会 第5回 は6月24日(土)

かながわ県民センター 第304会議室 PM1:00~の予定です。

冨井講師の講義風景
冨井講師の講義風景
講習生の事例紹介の模様        左)廣野さん  右)伊藤さん
講習生の事例紹介の模様        左)廣野さん  右)伊藤さん
講師を囲み講義の“センター治具”を手にとり工夫点を詳細な説明がありました。
講師を囲み講義の“センター治具”を手にとり工夫点を詳細な説明がありました。

講習生の方もカットモデルと治具を手に取り観察されています。
講習生の方もカットモデルと治具を手に取り観察されています。
飯沢講師より、設計中のロイヤル・キャロラインの紹介がありました。
飯沢講師より、設計中のロイヤル・キャロラインの紹介がありました。
ネット購入の彫刻部品と位置取りもぴったりでした。
ネット購入の彫刻部品と位置取りもぴったりでした。

◆板厚調整加工工具&凹面整形加工工具 フライス盤に“砥石”にサンドペーパを貼付けた工具で研磨。 バイスで固定された木製治具に「板材」をセットし加工。
◆板厚調整加工工具&凹面整形加工工具 フライス盤に“砥石”にサンドペーパを貼付けた工具で研磨。 バイスで固定された木製治具に「板材」をセットし加工。
◆ギロチンカッター(第3回で紹介) ・ドリルスタンドを利用し、OLFAの「別たち(56B)」を取付けた治具。
◆ギロチンカッター(第3回で紹介) ・ドリルスタンドを利用し、OLFAの「別たち(56B)」を取付けた治具。
◆センター治具 船体の中心を指示する治具 治具の針状のところ(楕円破線部内)は、 銅のパイプ<φ4,φ3、φ2>と先端はφ1の真鍮線の組み合わせ。
◆センター治具 船体の中心を指示する治具 治具の針状のところ(楕円破線部内)は、 銅のパイプ<φ4,φ3、φ2>と先端はφ1の真鍮線の組み合わせ。