食 料

 艦内での日常的な主食はパン(乾燥ビスケット)であるが、虫の入っていないパンなんてどこを探してもない、ネズミの小便もたっぷりとかかっているのでペストでも発生すれば全員いちころだ。一応オーロップには乾燥野菜程度を積んでいるが、あまり食することはない。

 

肉の貯蔵

 蛋白質の摂取に塩で加工した肉類を樽詰めしたものを使う。決して旨いと云えるものではないが何の楽しみもない艦内生活で若い乗員達には立派な栄養源となっている。

 

 いくら塩詰めとはいえ途中熱帯地方を航行したり、長期の航海になると肉が腐敗することもある。だからアッパーデッキの風通しの良いところで保管している。荷崩れしないよう格子状のセパレータで囲っている。

 

  将校達には機会ある毎に艦長招待として飼い鳥の料理を提供することがあるが兵隊達は一切生鮮肉類の恩恵を受けることはない。

お 酒

 船に乗って唯一の楽しみはアルコール類である。この船には多くのラム酒を積んでいる。ジパングで云うと焼酎だろうな、これに水を混ぜてグロッグという酒を1日3回配給している。同じ量を一回で与えるとすぐ酔っぱらいが出て収拾がつかないので酔っぱらわない程度の量にしている。今回の見学者の酒量ではとてもフランス海軍での生活はつとまらないだろう。

 

  但し、艦長以下高級将校は自弁で美味しいワインを航海中とぎれないような量を艦長専用オーロップに保管している。これにありつけるのは兵隊では当番兵ぐらいなものだろう。 

 クオーターデッキからプープデッキには階段を上る。その下が部屋になっていて雨天でも濡れずに下のデッキに階段で降りることが出来る。この階段は幅が広く乗員のメインの階段として特に戦闘時なんかは混雑することになる。

階段室裏口からプープデッキに

アッパーデッキへの階段入り口

階段室横にはベンチがあり高級士官の休憩用


 外部と接する広いデッキだ、戦闘の時は此処が主な戦場になる。平素は日光浴、作業の広場に変化する。セールを操り操船するのも殆どこのデッキだ。このデッキは天候の影響を直接受ける、中央付近にはボート用の大きな四角い穴が開いている。

 

 

 フォアキャッスルとクオーターデッキの甲板を貼る前の姿、デッキビームと材の組み合わせで、デッキの面を作る。クオーターデッキには一部しか甲板を貼ってない、全部甲板を貼るとアッパーデッキが見えなくなる、だからわざと甲板を抜いてビームの構造、アッパーデキがのぞけるようにしている。

 

 フオアキャッスルには小火器のチエスト、炊事場の煙抜き、キャプスタン、シートビット、ブロックが装備されている。

 

 フォアキャッスルを上から見た、シートビットがデッキの下側から出ているなんてキットを作っているときは全く分からなかった。

 

 フォアキャッスルを外側から見た、模型でも目立つ部分であるが実艦でも戦闘場の重要なデッキでもある。

 海兵隊用のマスケット銃を保管している。敵兵に取られにくくするためにも奥の方にあり、ローッカーを抜けると大部屋になる。整列された銃は気持ちよく並んでいて、これを見ただけでその艦の強さを判断する材料にもなる。この模型ではその辺も再現し、銃がずらりと並んでいる姿は実感を伴う。

 

 中央に鉄砲の銃口がずらりと並んでいるのが見える。手前の方は一等航海士の個室になっている。右は艦長公室で左側はダブルホイールになっている。左側が船首、右側が船尾である。

 艦の最上階に当たる。昔の船にはブリッジなんて便利なものはなかった。此処に艦長が立ち船首の方を見渡すと艦の様子も、戦いの状況も一目で分かる。兵士の指揮、命令にはもってこいの場所である。やはり高いところに立って下を見渡しながら話をしないと権威が保てないのである。

 

 ただ欠点は敵艦からも見えやすいので、艦長は狙われやすいと言うことだ。それ、向かいの船のトップから我が輩を狙って銃を向けている馬鹿者がおる、我が艦の狙撃兵はすぐ彼を打ち落とすだろう。


 此処は高級将校しか入れない。専ら我が輩の居住区の一部と指揮台になっている。ここでの見所はこのひらぺったい箱である。箱というより篭である、どうだ・・聞こえてくるだろう、クックドードウル、そう鶏小屋なんだ、ここで飼いながら時々食料として調理する。

 

 鶏だけではないぞ、時にはまるまると太った七面鳥、アヒルが入っているときもあるぞ・・。

 

 船尾の旗台には海軍旗掲揚のマストも立っているのじゃ。