2023年9月2日(土) 13:15~16:45
かながわ労働プラザ4階 第6&第7会議室
基礎講習会担当:廣野
第7回のスクラッチ基礎講習会は、一向に秋風が感じられない立秋も過ぎた残暑が続く中で開催され、今回は所用等で3名が欠席し、12名の受講者と1名の見学者が出席して行われました。
講習に先立ち事務局から、「本日は7回目の講習会で、早いものであと1回残すのみとなりました。秋には展覧会もあるので、皆さんラストスパートをかけて模型作りに励んで下さい。」と話がありました。次に展覧会で掲示するパネル(案)の説明があり、その中で使用する受講者全員の集合写真を撮りました。今まで集合写真を撮る機会が無かったので、現在製作中の模型を前にした写真が取れて良かったと思います。
講習が始まる前に、受講者が持参した第6回目までの講習内容を作り込んだ模型を見せ合いながら、意見交換会を行いました。前回の講習は「マスト」、「ヤード」、「リギング」の製作で、今回持参された模型では5隻にマストが立ち、ほぼ予定通りの進捗状況となっていました。模型の中には作り込む内容や方法にこだわっているものもあり、その製作者は苦労話を生き生きと説明されていました。
続いて受講者からの情報提供があり、小さな模型の細かな部品を作る際にどうしても必要となる拡大鏡の紹介がありました。年齢とともに衰えて行く視力を補うものとして実際に受講者が使っているものを見ることが出来、参考になったものと思います。
第7回の講習内容は「シュラウド」「ステイ」「テークル」の様なロープ(糸)と、ロープと共に使用するブロックの作り方の説明がありました。糸に関しては使用する部位によって太さや色を変えるため、今回の模型で14種類の糸を使用したとの説明があり、小さな模型でも細部にこだわって作っている姿勢を感じました。また使用する糸の材質によって湿度変化で伸び縮みする可能性があり、使用した糸によっては季節によって張力が変わり垂れ下がる事もあるので、糸の選定についての注意がありました。
またブロックも使用する場所によって大きさが異なり、一番小さいものは1mmで余りにも小さく、木にドリルで穴をあけて作る従来の方法は無理なため、針金を芯にして糸を2回固縛してボンドで固めてブロックの形を作り、その後針金を抜いて作る方法を紹介されました。これは今までの常識を覆す発想の転換の作り方で、他の大きさのブロックの作り方の紹介もあり参考となりました。
全部のリギングを行うと使用するブロック数は膨大になるため、いかに小さなブロックを正確に且つ大量に製作することが重要で、その方法も独特で非常に参考となりました。最後に帆船模型の醍醐味の一つとしてマスト等を固定するロープや、帆の上げ下げを行うロープの取り回し経路の説明があり、今まで漠然としていたものがやっと理解できたと思います。今回も講習は予定を大幅に超え、講習が終了したのは16時45分でした。
次回の スクラッチ基礎講習会 第8回 は10月7日(土)
かながわ労働プラザ 第3会議室 13:15~の予定です。