2023年7月1日(土) 13:15~16:45
かながわ労働プラザ4階 第3会議室
基礎講習会担当:廣野
スクラッチ基礎講習会は3月に開講しコロナ感染者数は比較的落ち着いて推移していましたが、第5回の講習会は増加傾向に転じた中の梅雨の中休みの曇りの日に開催されました。今回は所用等で4名が欠席し、11名の受講者が出席して行われました。講習に先立ち事務局から、「この秋に開催される展示会にスクラッチ基礎講習会参加者の製作中の模型を出品して、講習会の取り組み状況を多くの方にアピールしたい。」との協力要請がありました。
講習の最初は、受講者が持参した第4回目までの講習内容を作り込んだ模型を目前に並べて、受講者間の意見交換会を行いました。前回の講習は船首尾像の製作について行われ、当日持参された模型には講師が見本として製作したものと同様なレベルで完成度の高いものもありました。この段階まで来ると、模型は受講者の製作意図が反映されて微妙に個性が出ているものもあり、他の受講者の模型を見ることで大いに参考となって、ただ感嘆するばかりでした。
受講者の製作している模型の中には、講師が見本として説明している製作方法以外で作っているものもあり、独自の創意工夫が反映したスクラッチを通じて完成に向けて取り組んでいる姿勢や、苦心点を聞くことで参考となりました。今回その事例紹介として、受講者の前岡さんが取り組んでいる「炎がゆらぐランラン」や「3Dプリンターを使った大砲関係の部品」の製作事例の紹介を聞くことができ、自分で設計して部品作りをするスクラッチの姿を見ることができました。
第5回の講習内容は船体に搭載する比較的大きな「ボート」と「アンカー」、さらにレールに付けられる「ビレーピン」の作り方についての説明がありました。ボートといっても作り方は一般の模型と同じで、フレームとキールの外側に外板相当の細長い帯状のケント紙を鎧張りで数枚貼る等、細かで丁寧な製作が求められるものでした。また「ボート」は搭載時に重ねて2段積みにする必要があり、小さなボートをロープ(糸)で固縛する手順は、経験が少ない受講者には参考となりました。
「アンカー」もケント紙を主にシャンク、アームを作る方法の紹介がありました。紙を重ねて接着する際にアームの曲がった形状になるよう、型に押し付けて曲がり形状を付ける紹介があり、乾燥すると硬化して形状が固定できるとのことでした。「ビレーピン」は完成時の長さが約3.0mmのため、ピン上部に3Dペイントを少量付けて見た目が丸く膨らんでいるように作るとの話でした。講習会最後には時間まで講師を交えた何点かの意見交換があり、講習が終了したのは16時45分でした。
次回の スクラッチ基礎講習会 第6回 は8月5日(土)
かながわ労働プラザ 第3会議室 13:15~の予定です。